全文276文字の般若心経は、どんなことが書かれたお経でしょうか?
般若心経の内容を一言で表現すると「空を知る知恵を体得して、純粋な人間性に立ち返る教え」と言えるでしょう。
仏教の経典の最長編は、『大般若経』ですが、その精髄を抽出して組み立てられたのが『般若心経』であるといわれます。
現在広く読誦(どくじゅ)されている般若心経は、西遊記の三蔵法師で知られている玄奘(602~664)の新訳によるものです。
よく「名は体を表す」というように、本文はわずか266文字ですが、その一字一字に「ほとけ」のいのちが躍動しています。
また「摩訶般若波羅蜜多心経」の十字の経題にその精髄がよくまとめられています。
「摩訶般若波羅蜜多心経」とは直訳すれば彼岸に到達するための大いなる智慧を説く心髄のお経という意味になります。
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