親鸞聖人滅後、弟子の唯円が、聖人の教えと異なる解釈が生まれたことを憂慮し、自らが聖人から聞いた言葉にもとづき、その教えを書き記したものです。
「歎異」とは、異なることを歎くという意味です。
「歎異抄」には「悪人正機」を始め誤解されやすい言葉もあります。
そのため、唯円は、念仏の信者以外に見せてはならない、と最後に注意を促しています。
しかし、いまでは聖人の語りかけが、その美しい文章とあいまって、広く読者の心を引きつけています。
文学的にも評価が高く、近年では真宗門徒以外でも広く読まれています。
「浄土真宗 真宗を知る 辞典」より