他の行をせず、ひたすらに念仏を称えることを「専修念仏」といいます。

これは法然上人の説かれた教えです。

すなわち、自らの力では往生できない、と自覚した人が阿弥陀如来の本願力によって、往生を願う念仏です。

これに対して、親鸞聖人の説く念仏は、自分の意志によって称える念仏というより、自然に口から出る念仏とされています。

思わず称える念仏、つまり阿弥陀さまに感謝する念仏で、これを「報恩念仏」と呼んでいます。

親鸞聖人は念仏することは自力の行ではなく、阿弥陀如来の本願力、すなわち他力によるものとされています。

感謝の心が自然に口から出る、ということに通じるのではないでしょうか。

「浄土真宗　真宗を知る　辞典」より